生命保険の商品パンフレットっていいことは大きく分かりやすく書いてあるけど、一番大事な保証内容の詳細はとても小さく書いてあって、読みにくいですよね。そんな商品パンフレットを解析してわかりやすく紹介します!今回は東京海上日動あんしん生命の長割り終身について解析します。
目次
長割り終身の保障内容
長割り終身は低解約返戻金の商品です。以下にその内容と注意点を紹介します。保証内容はパンフレットに記載の内容ですが、注意点は僕個人の意見です。参考にしてみて下さい。
保障内容の特徴1:保険料が割安
保険料が割安というのは、東京海上日動あんしん生命の他の終身保険に比べて割安という意味で、他社と比較しているわけではありません。「長割り終身」は低解約返戻金の商品なので、保険料払込期間中の解約に対する解約返戻金が低く設定されています。そのため、普通の終身年金より保険料を安くできるというわけです。
保障内容の特徴2:保障が一生涯続くので、万一の整理資金に備えることができる
終身保険なので、「万一の整理資金」が当然メインになります。万一というのは死亡または高度障害状態になった場合を指しますが、高度障害状態というのはどういう状態なのかはっきりしませんよね。保険金が支払われないケースもあるので、約款などを確認し、必ず営業担当の方に確認しましょう。
以下にパンフレットに記載してある保険金支払事由と免責事由の内容を記載します。
保険金の種類 | 支払い事由 | 免責事由 |
死亡保険金 | 被保険者が死亡されたとき | ・責任開始日からその日を含めて3年以内に 自殺したとき ・保険契約者または死亡保険金受取人が 故意に被保険者を死亡させたとき ・戦争その他の変乱によるとき |
高度障害保険金 | 被保険者が責任開始日以後に 生じた障害または疾病が原因で 所定の高度障害になられたとき |
・保険契約者または被保険者の故意によって 被保険者が高度障害になられたとき ・戦争その他の変乱によるとき |
■注意点
責任開始日とは契約した保険の保障が開始される日という意味です。通常、保険会社では、1回目の保険料が支払われた日または医師の診査が行われた日のいずれか遅い方を責任開始日に定めています。自分の契約した保険の責任開始日がいつになるのか、契約時に必ず確認しましょう。
当然ですが、自分でわざとケガをした場合、保険金はもらえません。保険は「万一」の場合のためなので、故意に保険金を発生させるようなことをしても、保険金は支払われません。
保障内容の特徴3:保険料払込期間を選べる
保険料払込期間を1歳きざみで選べるので、個々のライフプランに合わせた保障設計が可能になります。以下にパンフレットに記載してある保険料表を記載します(2014年7月時点)。参考にしてみて下さい。
■表1
- 保険金額:500万円
- 保険料払込期間:60歳まで
- 払込方法:月掛
契約年齢 | 性別 | |
男性 | 女性 | |
30歳 | 9,845円 | 9,175円 |
31歳 | 10,240円 | 9,540円 |
32歳 | 10,660円 | 9,935円 |
33歳 | 11,120円 | 10,355円 |
34歳 | 11,630円 | 10,830円 |
35歳 | 12,180円 | 11,340円 |
36歳 | 12,780円 | 11,895円 |
37歳 | 13,430円 | 12,500円 |
38歳 | 14,145円 | 13,155円 |
39歳 | 14,925円 | 13,880円 |
40歳 | 15,785円 | 14,675円 |
41歳 | 16,735円 | 15,560円 |
42歳 | 17,775円 | 16,520円 |
43歳 | 18,935円 | 17,595円 |
44歳 | 20,240円 | 18,815円 |
45歳 | 21,725円 | 20,190円 |
46歳 | 23,410円 | 21,760円 |
47歳 | 25,360円 | 23,575円 |
48歳 | 27,625円 | 25,690円 |
49歳 | 30,305円 | 28,190円 |
50歳 | 33,475円 | 31,150円 |
■表2
- 保険金額:500万円
- 保険料払込期間:90歳まで
- 払込方法:月掛
契約年齢 | 性別 | |
男性 | 女性 | |
30歳 | 6,565円 | 5,700円 |
31歳 | 6,730円 | 5,830円 |
32歳 | 6,905円 | 5,970円 |
33歳 | 7,085円 | 6,110円 |
34歳 | 7,280円 | 6,260円 |
35歳 | 7,475円 | 6,415円 |
36歳 | 7,685円 | 6,580円 |
37歳 | 7905,円 | 6,745円 |
38歳 | 8,130円 | 6,925円 |
39歳 | 8,375円 | 7,105円 |
40歳 | 8,625円 | 7,300円 |
41歳 | 8,890円 | 7,500円 |
42歳 | 9,170円 | 7,715円 |
43歳 | 9,460円 | 7,935円 |
44歳 | 9,765円 | 8,165円 |
45歳 | 10,090円 | 8,405円 |
46歳 | 10,430円 | 8,665円 |
47歳 | 10,785円 | 8,935円 |
48歳 | 11,160円 | 9,215円 |
49歳 | 11,560円 | 9,510円 |
50歳 | 11,980円 | 9820,円 |
51歳 | 12,420円 | 10,145円 |
52歳 | 12,885円 | 10,490円 |
53歳 | 13,375円 | 10,855円 |
54歳 | 13,905円 | 11,245円 |
55歳 | 14,455円 | 11,655円 |
56歳 | 15,045円 | 12,090円 |
57歳 | 15,675円 | 12,560円 |
58歳 | 16,345円 | 13,055円 |
59歳 | 17,065円 | 13,595円 |
60歳 | 17,840円 | 14,170円 |
61歳 | 18,665円 | 14,790円 |
62歳 | 19,560円 | 15,455円 |
63歳 | 20,530円 | 16,180円 |
64歳 | 21,605円 | 16,975円 |
65歳 | 22,760円 | 17,840円 |
66歳 | 24,005円 | 18,775円 |
67歳 | 25,350円 | 19,795円 |
68歳 | 26,805円 | 20,905円 |
69歳 | 28,390円 | 22,130円 |
70歳 | 30,110円 | 23,475円 |
71歳 | 31,995円 | 24,955円 |
72歳 | 34,030円 | 26,570円 |
73歳 | 36,280円 | 28,370円 |
74歳 | 38,775円 | 30,375円 |
75歳 | 41,555円 | 32,635円 |
76歳 | 44,665円 | 35,190円 |
77歳 | 48,160円 | 38,105円 |
78歳 | 52,135円 | 41,455円 |
79歳 | 56,695円 | 45,355円 |
80歳 | 61,920円 | 49,900円 |
保障内容の特徴4:解約返戻金の活用
終身保険は解約した場合に解約返戻金というお金が契約者に支払われます。解約返戻金の原資は、保険会社によって運用されて年々増えていくため、保険料払込期間を過ぎて保険料を収めなくっても変わらず年々増えていきます。
なので、保険料払込期間を過ぎたある時期から自分が収めた総額の保険料を上回り、解約すると総額の保険料以上のお金を得ることができるんです。これが終身保険の長期的な貯蓄機能になるんですが、この解約返戻金は解約して一時金として受け取る他に、その解約返戻金を元に年金支払へ移行することもできるんです。
一度で全部受け取るか、段階的に受け取るか、活用方法を個人で選択できるんですね。
■注意点
当たり前ですが、解約すると以後の保障はなくなります。葬儀などの万一の資金準備として終身保険に加入するのであれば、解約返戻金の活用は慎重に検討しましょう。
まとめ
誰もがいつかは必ず死ぬので、万一の整理資金は必要です。そういう意味では終身保険というのは必須の保険と言えるでしょう。しかし、多額の保険金がずっと必要かと言われれば違います。配偶者はいるのか、子供はいるのかなどの家族構成でも変わりますし、年齢でも変わります。
葬儀費用の平均は約200万円、お墓の購入価格平均は約170万円ほどなので、自分の人生プランに合わせて、保険金額は設定しましょう。

北野圭

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