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保険料を追加で払うことなく年金の受給額を増やす方法!

年金の受給額を増やす方法があることを知っていますか?いつの頃からか、「年金破綻」の文字が世間に頻繁にでるようになり、自分の年金の受給額に不安を感じている人は多いでしょう。

国民年金の受給額は、20歳~60歳の40年間に保険料を払い続けても月額6万円程度にしかならず、老後を支えるにはあまりにも不十分です。こんな状況で、もし、自分の年金を増やすことができたら、ハッピーですよね。今回はそんなことができる制度について紹介します。

受給額を増やす方法:年金の繰り下げ支給

国民年金、厚生年金は通常、65歳から受給開始となります。しかし、年金には受給開始時期を65歳より早める「繰り上げ支給」と65歳より遅らせる「繰り下げ支給」があるんです。

これが年金を増やすことにどうして繋がるかと言うと、66歳以降に受給を開始する「繰り下げ支給」は1ヶ月単位で受給開始時期を遅らせることができ、1ヶ月遅らせる毎に、年金受給額が0.7%増額していきます。0.7%というのは少し低く思えるかもしれませんが、これが年単位になるとバカにできない金額になります。

繰り下げ支給の受給額

以下が66歳~70歳の繰り下げ支給の受給額です。

 年齢   増額率   受給額 
 66歳   +8.4%(0.7%×12ヶ月)   年間83万7700円 
 67歳   +16.8%(0.7%×24ヶ月)   年間90万2600円 
 68歳   +25.2%(0.7%×36ヶ月)   年間96万7500円 
 69歳   +33.6%(0.7%×48ヶ月)   年間103万2500円 
 70歳   +42.0%(0.7%×60ヶ月)   年間109万7400円 

65歳から普通にもらう場合は年間77万2800円ですから、70歳の受給額と比較すると、年間32万4600円の差になります。月額にすると、2万7050円!結構大きな金額ですよね。これは、70歳からあと15年生きて85歳までの生涯とすると、486万9000円分の貯蓄と同じ意味になります。

繰り下げ支給は65歳から受け取れる年金を65歳以降に受け取るので、長生きしないと年金の総受給額では損になります。しかし、年金は本来の機能を考えれば、人生の総額で考えても意味がありません。毎年生活できる分のお金をもらえないと意味がないので、長生きなら得するのは言うまでもありませんが、短命でも年金としての役目は十分果たしたと言えるでしょう。

極端な話、毎年50万円の年金を40年もらって生涯受給額が2000万円になるのと、毎年150万円の年金を10年もらって生涯受給額が1500万円となる老後を比較すれば、1年1年の生活が充実するのは後者でしょう。大事なことは、生活できる分のお金を確保できるかどうかということなんです。

繰り上げ支給の受給額

ちなみに、「繰り下げ支給」とは逆の「繰り上げ支給」はと言うと、1ヶ月単位で受給開始時期を早めることができ、1ヶ月早める毎に、年金受給額が0.5%減額していきます。早くもらうことへのペナルティがしっかりあるんですね。

以下が60歳~64歳の繰り上げ支給の受給額です。

 年齢   増額率   受給額 
 60歳   -30.0%(0.5%×60ヶ月)   年間54万1000円 
 61歳   -24.0%(0.7%×48ヶ月)   年間58万7300円 
 62歳   -18.0%(0.5%×36ヶ月)   年間96万7500円 
 63歳   -12.0%(0.5%×24ヶ月)   年間68万100円 
 64歳   -6.0%(0.5%×12ヶ月)   年間72万6400円 

どうしても65歳以前に必要な場合は仕方がないですが、できれば「繰り上げ支給」は避けるべきです。ただでさえ少ない年金がさらに減らされるとなると、本当に生活できません。老後破産になってしまいます。

繰り下げ支給は減額された年金額がずっと受給されるので、少ない金額をもらい続けることになる点に注意しましょう。

知っておくべき注意点

一度、「繰り下げ支給」や「繰り上げ支給」の申請を行うと、後で取り消しができません。繰り下げ支給の申請後に「70歳から年金を受給しようとしてたけど、生活資金がなくなったから、68歳からの支給に切り替えたい」ということができません。

繰り上げ支給の申請後に「60歳から受給したけど、金銭的に余裕があるから、やっぱり65歳からの受給にしよう」ということもできません。貯蓄額などを確認し、今後の人生設計をしっかりたててから、慎重に判断しましょう。

まとめ

保険料の追納をすることなく、自分の年金受給額を増やすことができる「繰り下げ支給」は十分検討する価値があります。繰り下げ支給するということは、本来もらえるはずの年齢になっても年金を受け取ることができないということなので、その期間にどうやって生活をするのかが大切になります。

年金を受け取らない期間に貯金を食いつぶしてしまっては、せっかく受給時期を遅らせて年金受給額を上げても、意味がありません。65歳から70歳までの間に、多少貯金を使いながらでも、毎月生活していけるだけの収入を得る必要があるので、頑張って働く必要があります。若い時から健康維持と仕事を継続できるスキルアップの努力に努めましょう。

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北野圭

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